日時：平成30年1月22日(月) 13:00～16:30

場所：金沢商工会議所1階ホール

主催：環境省　国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)

石川県では、昨年8月「SDGsビジネス普及のための共同検討に関する覚書」が締結され、SDGsをテーマとする産官学連携の試み、SDGsビジネスコンソーシアム金沢が始動しています。

主に金沢市内の企業経営者等が所属する金沢青年会議所では、SDGsの目標6（安全な水とトイレを世界中に）に関する取組を実施するなど、地域におけるSDGsの達成に向けた取組が進められています。

本シンポジウムでは、地域づくりと企業の取組事例からSDGs達成に向けた地域におけるビジネスの在り方の議論が、多様なステークホルダーと共に行われました。

まず、基調講演にて武内和彦氏よりSDGsの国内外の動向、企業を取り巻くESG（環境・社会・ガバナンス）投資等の動向・背景から、SDGsを取り入れることによる行政政策、企業活動の可能性についてが話されました。その後、金沢の三社の企業活動の事例発表が行われました。自社の技術の海外途上国への技術移転に取り組む企業、国内の農業を「もうかる持続可能な農業」へとけん引しようと試みを進めている事業者などの事例もSDGs目標達成を念頭に展開されていました。

その後のパネルディスカッションでは、企業の方、行政職員、サスティナビリティに関する研究者が、国内の事例を紐解き、特に中小企業のSDGs実施における可能性、課題、行政の取組や企業と行政の連携による可能性について語りました。社会課題を総合的に考え、全体で解決を図り「誰も取り残さない社会」の実現ための対話の場、セクターや分野を超えたパートナーシップの重要性が主な話題になりました。

日本の企業、特に中小企業の技術を国際社会にどう活かしていくか、国内の新たなサスティナビリティビジネスチャンスをどう生み出していくか、SDGsの動向を知るとともに、持続可能な社会づくり、SDGs達成を地域の多様なステークホルダーとどう取り組んでいくか、再考する1日となりました。

センターでも、先日金沢にて「SDGsと企業」をテーマにした研究会を開催しました。小さい規模ではありますが、継続して各地で行いたいと考えています。

<プログラム>

• 開会挨拶　中井 徳太郎氏 （環境省総合環境政策統括官）
• 基調講演「地域と企業が担う　”持続可能な開発目標（SDGs）”」

武内 和彦氏 （東京大学サスティナビリティ学連携研究機構　機構長・特任教授／公益財団法人地球環境戦略研究機関（IGES）理事長）

• 事例発表

仲泉 拓郎氏 （2018年度公益社団法人金沢青年会議所 専務理事／2017年度公益社団法人日本青年会議所UN関係委員会 委員長）

徳成 武勇氏 （明和工業株式会社営業部 マネージャー・海外事業グループ グループリーダー／国連環境計画アジア太平洋地域・ユース環境大使（SDG12））

宮野 義隆氏 （農事組合法人One 副代表）

• パネルディスカッション

モデレーター：蟹江 憲史氏 （慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 教授/国連大学サスティナビリティ高等研究所 シニアリサーチフェロー）

パネリスト：河口真理子氏 （株式会社大和総研 主席研究員／グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン 理事）

藤田 香氏（日経エコロジー編集&日経BP環境経営フォーラム プロデューサー）

仲泉 拓郎氏 （2018年度公益社団法人金沢青年会議所 専務理事／2017年度公益社団法人日本青年会議所UN関係委員会 委員長）

徳成 武勇氏（明和工業株式会社営業部 マネージャー・海外事業グループ グループリーダー／国連環境計画アジア太平洋地域・ユース環境大使（SDG12））

宮野 義隆氏（農事組合法人One 副代表）

杉本 拓也氏 （石川県企画振興部 企画課 高等教育振興・国際機関連携グループリーダー）

弥村 圭一氏（金沢市都市政策局企画調整課 主査）

永見 靖氏（環境省大臣官房環境経済課環境教育推進室 室長）

• 総括　渡辺 綱男氏（国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティングユニット 所長）