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2017.07.11 取材レポート 

県立千種高等学校(愛知県)で「富岡町(とみおかまち)3.11を語る会」口演会が行われました。

EPO東北・EPO中部の連携事業~「富岡町(とみおかまち)3.11を語る会」口演会 同世代に伝えたいこと~

 

EPO中部は東日本大震災を経験され、語り部として活動されている方をお招きする事業を、EPO東北と連携し、一昨年度、昨年度に引き続き3年間実施しています。

今年は、福島県富岡町で、当時14歳で被災された「富岡町3.11を語る会」の遠藤裕也さんを愛知県立千種高校にお招きしました。全校生徒が行った防災訓練後と、ボランティア活動等積極的にしているインターアクトクラブのメンバーを対象に震災の経験についてお話をしていただきました。

 

地震が起こった時には友達と遊んでいて、家に帰るとおじいさんが屋根に登ってブルーシートを張っていた。当日は当たり前の暮らしだったのに、翌日の朝から避難を繰り返す日々。

何が起こっているのかわからない、知らされないことで募る「怖さ」。

コンビニの駐車場での寝泊りしていた時の店員さんの心遣いから伝わる助け合いの「温かさ」。

飼っていた犬との別れの涙と「辛さ」。

1週間後にやっと食べた温かいごはんの「嬉しさ」。

思い出の風景が無残に変わってしまった「悲しさ」。

 

修学旅行で広島に行き、原爆の語り部の方が高齢になって後を継ぐ若い人が不足していると知り、東日本大震災、福島の被災の経験を伝える語り部を始めたという遠藤さん。今、保育士になるために大学で学んでいる。「震災孤児」という言葉を知ったことがきっかけになったという。大好きな富岡町に関わっていきたい、震災後手が入らず荒廃してしまった町の自慢の桜並木を復活させたい、そんな夢も持っている。

 高校生との意見交換では、「被災地で必要とされる支援は何ですか?」、「ボランティアに期待したことは何ですか?」と質問があり、「避難所に高校生が来て、おじいさん、おばあさんと話してくれると元気になる」、「子ども達が外で遊べる場所がほしい」、「県外に避難している人にも富岡町の現状を知ってもらえるように伝えたい」と話されました。口演後に、遠藤さんに直接質問する生徒も…。

 遠藤さんの経験から語られた言葉がゆっくりゆっくり響いてきて、問いかけてきます。何を選び、どんな行動をして、自分のまち、未来をどうつくっていくのか、と。そんな学び合いの場の大切さ、まさにESDを感じた口演会でした。

 

●愛知県立千種高等学校

[防災訓練後のお話]

日時:平成29629()15:05~15:15

対象:全校生徒約1000

[インターアクトクラブ主催 口演会] 

日時:平成29629()15:50~17:20

対象:46

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