平成29年度ユネスコスクール豊橋大会「人をつなぎ、未来へつなぐ、豊橋の教育―地域とともに創るESD活動の推進―」が開催されました。
豊橋市はESD推進のまち。市内小中学校全校がユネスコスクールに登録し、各校で特色のあるESD授業が実践されています。その豊橋市で、全国から関係者が集まる会合が行われました。
初日は、豊橋市内の4校での公開授業への参加、2日は、シンポジウム、講演会、各学校のポスターセッション、テーマ別分科会が行われました。
2日目のシンポジウムでは、豊橋市のESD推進について3名の方、そして大会の実行委員長である山本武志先生との意見交換がなされました。その後、江東区立八名川小学校校長の手島利夫先生の、笑いあり、和やかであり、参加型であり、かつ今後の教育のありかたについて核心に迫る言葉あり…の素敵な講演がありました。その後、各学校のポスターセッション。子どもたちの学びは、子どもたちの発する自分の言葉で表現され、とても刺激的でした。
講師の手島先生 似顔絵の眼鏡にはなんとESDの文字が。
そして5つ用意された分科会に…。EPO中部は、C分科会「NPOと連携した社会貢献」の助言者として参加しました。授業発表は、桜丘中学校。生徒たちが活動内容のプレゼンテーションをし、歌あり、踊りあり、かぶりものあり、の創意工夫に満ちあふれていました。担当の先生からは、生徒のアンケートから生徒の変容についての話もありました。また、連携しているNPO法人朝倉川育水フォーラムの理事長も参加し、連携による効果を話されました。
桜丘中学校生徒のプレゼンテーション かぶりものはマスコットキャラクターの未来ちゃん
その後、8つのグループ(この分科会だけで約60名の参加でした)に分かれ、「事例発表から取り入れたいこと、参考にしたいこと」「取組の現状と今後進めていくうえでの課題」について交わしました。各グループからは、地域との連携の必要性が語られ、学校からの地域発信、日常的な地域との連携、学びの継続性などのキーワードが出されました。EPOの講評として、「『朝倉川を学ぶ』だけではなく、『朝倉川に学ぶ』といった学習に移り、生徒たちの意識が、朝倉川がもっと地域に近しい川になるために地域住民への理解促進をどう図るのかに変容していること、そのための工夫やアイデアを具体化し実行していること、NPO側も学校と状況を把握し学校に必要な情報やノウハウを提供していること、学校全体の取組として継続されていること、の素晴らしさを述べました。また、午前中の手島先生のご講演にあった、新しい指導要領にある「社会に開かれた教育課程」「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」を実践されていることを伝えました。もう1点、ESDの可能性は無限であり、もっともっと子どもたちが学びたくなる展開にチャレンジしていただきたいとも話しました。
協議を重ねる教員のみなさん/8つのグループのキーワードと講評のポイント
今日のような実践校に具体的に学び、教員同士が参加型で意見を交わす場の重要性を再認識しました。参加者約500名。今後の各学校、各地域でのESD授業に期待です!
日時:平成29年11月24日(金)・11月25日(土)
場所:11月24日(金)公開授業校(4校)
. 11月25日(土)愛知大学
参加者:11月25日 約500名
主催:豊橋市教育委員会
共催:豊橋ユネスコ協会
<プログラム>
1日目 公開授業
●豊橋市立栄小学校・豊橋市立南部中学校
●豊橋市立老津小学校・豊橋市立章南小学校
2日目
シンポジウム
講演会「学習指導要領の改訂とESDの推進~地域に根差した教育のあり方~」
江東区八名川小学校 校長 手島利夫氏
ポスターセッション
テーマ別分科会(5分科会)
. A ESDの視点に立つ総合的な学習・・・石巻小学校
. B 地域とともに創るESD活動…植田小学校
. C NPOと連携した社会貢献…桜丘中学校
. D ESDの視点に立つ教科学習の展開…岡崎市立男川小学校
. E ESDの浸透について…豊橋ユネスコ協会